
AIで医療機器IFU(添付文書)の説明図を作成する方法
製品写真・操作手順・リスク情報をもとに、ManualFigで医療機器IFU向けの分かりやすいマルチパネル説明図を作成する実践的なワークフローを解説します。
医療機器のIFU(添付文書)に使うイラストは、ただ「きれいに見える」だけでは不十分です。正しいユーザー操作を伝え、機器の形状を保ち、誤解を招く細部を避け、さらに警告・記号・レビューコメントを書き込む余白も確保しなければなりません。一般的な画像生成ツールでは力不足になりやすいのはこのためです。魅力的なシーンは作れても、IFUチームが必要とするのは「制御された説明パネル」だからです。
ManualFigは、まさにこの制作フローを前提に設計されています。製品写真、CADのスクリーンショット、文章化された手順、あるいは既存のビジュアルスタイルから出発し、取扱説明書らしいテクニカルイラストを生成して、選んだ画像を1枚ずつ修正していけます。
まずはIFUの下書きが欲しいですか?ManualFigジェネレーターを開く。
IFUに特化した検索意図には、医療機器IFUイラストジェネレーターをご利用ください。規制対象外のセットアップシートであれば、クイックスタートガイドイラストジェネレーター、安全説明イラストジェネレーター、メンテナンス手順イラストジェネレーターの各ページに作業を分けると効果的です。
ページ構成、規格記号、警告の優先順位、章立てなど文書全体の判断は、作図に入る前に医療機器 IFU デザイン実務ガイドで整理しておくとスムーズです。
まずはIFUの「本当のタスク」を整理する
画像を生成する前に、説明図の課題を3つの要素に分解しましょう。
- ユーザーが認識すべき機器またはアクセサリ
- ユーザーが実行すべき動作
- イラストが伝えるべきリスクまたは確認状態
たとえばウェアラブルセンサーパッチであれば、タスクは「皮膚を清拭する/粘着ライナーを剥がす/上腕にパッチを貼る/パッチが平らに密着しているか確認する」といった流れになります。安全上の文脈には、皮膚への接触、粘着面の取り扱い、廃棄方法、再使用の禁止などが含まれるでしょう。
これは「センサーパッチを描いて」というだけの指示よりも、はるかに優れたプロンプトの土台になります。その図が「何のためのものか」をシステムに伝えられるからです。
参考素材は活用しつつ、マーケティング画像にはしない
IFUイラストには、写真特有のノイズを排しながら製品としての正確さが求められます。製品写真はManualFigがパッチの形状、コネクタ、ライナーのつまみ、アプリケーターといった構造を理解する助けになりますが、最終的な図からは背景、反射、ドラマチックな照明、ライフスタイル的な演出を取り除くべきです。
役立つ参考入力には、次のようなものがあります。
- 形状把握のための製品写真
- 比例関係を確認するためのCADスクリーンショット
- 線画スタイルの参考になる既存の取扱説明書ページ
- ステップ順序を示す操作手順テキスト
- 警告や引き出し注記のためのリスク情報
最も安定した結果は、参考画像と簡潔な手順を組み合わせたときに得られます。参考画像が「機器の見た目」を、テキストが「ユーザーが何をしているか」を制御するのです。
1枚の大判画像ではなく「パネル」を求める
医療向けの説明図は、1つの画面に動作を詰め込みすぎて分かりにくくなることがよくあります。そうではなく、パネル(コマ)の連続を求めましょう。
プロンプトの例:
ウェアラブルセンサーパッチの装着手順を示す4パネル構成のIFUイラストを作成してください。
パネル1:上腕の皮膚を清拭し、乾かす。
パネル2:粘着面に触れずに、パッチから粘着ライナーを剥がす。
パネル3:下向きの矢印を使って、上腕にパッチを貼る。
パネル4:チェックマークで、正しい最終的な貼付状態を示す。
清潔なメーカー取扱説明書風のスタイル、シンプルな線画、控えめなティール(青緑)のアクセント、
番号付きステップ、ズームの引き出し注記を1つ、注意記号を1つ使用してください。
ブランドロゴやマーケティング用の背景は含めないでください。これだけの構造があれば、ManualFigは汎用的な製品シーンではなく、ドキュメント向けのテクニカルイラストを生成できます。
リスクの合図は明示的に書く
リスクの合図は直接指定すべきです。「粘着面に触れない」「単回使用のみ」「使用後は廃棄」「炎症のある皮膚には貼らない」といった内容を図に表現する必要があるなら、その制約をプロンプトに含めてください。規制対象の指示をモデルに勝手に推測させてはいけません。
リスクの高いIFU作業では、AIの出力はあくまで下書きのビジュアル素材として扱ってください。すべての記号・動作・警告・確認状態が正確であるかは、薬事・臨床・法務・ヒューマンファクターによるレビューで検証する必要があります。
結果は1枚ずつ精緻化する
最初の生成は目標にかなり近いものの、そのまま完成版になることは少ないものです。生産的なレビューのループは次のとおりです。
- 候補となるパネルセットを2〜4組生成する。
- 最も近いものを1つ選ぶ。
- 「パッチを小さくする」「矢印をライナーのつまみの上に移動する」「警告アイコンをパネル2だけに表示する」など、的を絞ったテキストで修正する。
- 承認した画像を、後続のドキュメント作成の基礎として保持する。
ここが、ManualFigと一発生成型の画像ツールとの違いです。目指すのは目新しさではありません。社内レビューを通過できる、制御されたビジュアルシステムです。
いつエクスポートするか
図が正しい手順を伝えられるようになってから、初めてエクスポートします。パネル構成、機器の形状、矢印の向き、警告の配置、完了状態が承認されたら、ドキュメント制作のツールチェーンへ向けて素材を変換・引き渡します。
ManualFigは、プロジェクト履歴、生成画像、修正履歴、選択した成果物を1つのワークスペースにまとめて保持することで、このフローを支えます。
まとめ
- IFUのプロンプトでは、製品・動作・リスクの文脈を記述しましょう。
- 製品写真は参考素材として有用ですが、最終的なイラストは取扱説明書にそのまま使える品質にすべきです。
- マルチパネルのプロンプトは、単一シーンのプロンプトよりも分かりやすい医療向け説明図を生み出します。
- 規制対象や安全に関わる公開の前には、AIの出力に対する人によるレビューが必要です。
- ManualFigは、装飾的な画像ツールとしてではなく、繰り返し使える説明図ワークフローとして使うときに最も力を発揮します。
全体像の中での位置づけについては、ManualFigソリューションページをご覧ください。
著者
研究者 · University of Arts in Poznan
Davie Chen は University of Arts in Poznan のアニメーション・インターメディア学部に所属する研究者です。科学図、特許イラスト、説明図、論文執筆における生成 AI の活用を研究しており、ManualFig AI はその成果を製品化したツールの一つです。
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